月之抄 五箇之身位之事
老父言う、身を一重になすべきこと、敵の拳、我が肩とくらぶること、我が拳を盾にすべきこと、左の肘を伸ばすべきこと、前の膝に身をもたせ、後ろの足を伸ばすべきこと、これはその座より後ろへ引きのく者を追いかけ打つ時よし。
亡父の録、第一、身を一重になすべきこと、第二、敵の拳を我が肩にくらぶること、第三、身を沈にして我が拳を下げざること、第四、身をかがめ、先の膝に身をもたせ、後ろのえびらをひしぐこと、第五、我が左肘をかがめざること、云々。
またいう、構えはいつも相構えのことと書すもあり。